ガーシー議員て何だったの??

こんにちは。Nurture&Matureの飯沼美絵です。

今年の桜の季節は雨や風の日が多かった気がします。

せっかく今年からいろいろ解禁されたというのに、あまりゆっくり桜の下で座って、ということはできない人が多かったのではないでしょうか。

これも風の時代、と言われる所以でしょうか。

花は瞬く間に風に飛ばされ、4月に入ったばかりなのに青葉の方が目に映る今日この頃。

自分の中の大事なものは吹き飛ばされないように、とはいえ、時代に取り残されないように、バランスを大事にしたいなと思います。

さて、今回はずーっと気になっていた、ガーシー議員の一連の騒動について、書いてみたいなと思いました。

私にとっての、“国会議員”という固定観念からはだいぶ異なる感じ。

でもって、何かわからないけど、私の中のゴシップ好きさんが騒ぐ感じもあります。笑

いやしかし、これが世のスタンダードなんだとしたら、だいぶ私、時代から取り残されていない?という一抹の不安もあり、いろいろ検索してみました。

以下、Wikipediaの引用です。改めてどんな人だったか、知らない人もいるよね。

“2022年、NHK党(選挙当時。後に「政治家女子48党」に名称変更)から第26回参議院議員通常選挙に比例区から立候補。個人得票287,714票を得て、党名簿登載者第1位の得票数で当選し、参議院議員となる。”

つまり29万人近い人が、この人に何らかの期待をしていたということか。ふむ。

続き

“しかし、当選以来正当な理由なく海外に滞在し続け、議員在職中は一度も帰国せず登院する事はなかった。この事で参議院から「公開議場における陳謝」の懲罰を受けたがこれにも応じなかったため、~中略~除名処分を受け、この日限りで参議院議員を失職した。”

そして、

“議員除名後の同年3月16日、3人の著名人を自身の動画で常習的に中傷、脅迫したとして暴力行為法違反(常習的脅迫)や名誉毀損などの疑いで、動画撮影に携わった知人の男性とともに警視庁捜査二課より逮捕状が出されている。”

これだけ読むと、信賞必罰だよね、という感じが強い。

そして現在は、外務省からパスポート返納命令が出ていて、これに応じないと、(今も国外のどこかにいるらしいですが)強制送還されるでしょう、ってことでした。

更にWikiにある経歴を読み進めていくと、彼が兵庫県伊丹市出身で、在日韓国・朝鮮人が多く住むコリア・タウン区域出身であることや、
お父さんが高校教師でギャンブル依存症で自殺で亡くなった、ということがわかります。

あー、私の周りの友人知人にも、親が教師で子供が苦しんでいる人っているよねー。

同じシステム構造なのかはわからないけど、何となく彼への理解がちょっと進んだ気がする。

あ、そして面白い一文発見。(面白いと言ったら不謹慎かしら?)

“究極の目標は「アラブの王族に入ること」であり、理由としては「日本に帰国するための一番安全な方法だと思うから。」と明かした[日刊スポーツ. (2022年8月9日)]”

あくまでここまでの情報だけでですが、彼を理解しようとすると、
自分を守ってくれる存在としてのお父さんが自殺してしまった。
それは恐らくその土地や家族の抗いがたい事実やそれに伴う感情に、ちょっと健全とは良い難い幼少時代、青年時代を送ってこられたのかな、っていうことを思いました。

実際私は、ニュースで取り上げられるガーシー議員の様子が政治家としてあまりに稚拙な言動だなと感じ、除名処分はやむなし、誰がこんなやつに投票したん?と内心思っていました。

最初このニュースをもう少し調べてみようと思ったのは、ガーシーさんの一貫しない発言から、あまりに何やら怯えている様子なのかな?と思ったことがきっかけでした。

すると、まあ、いろいろ出てくる。いろんな見方をしている記事が。

読売の社説は「立花さん、わかってんだろうな?」みたいな記事。正直つまらない。

私が今感じているつまらなさを打破して欲しくて、ガーシーさんを選んだ人は一杯いるんだろうね。

杉村太蔵さんは、本人へは期待外れということと、除名処分は民主主義に反するのではという意見。

そして、PresidentOnlineでは、今回の除名は政治の全体主義が加速していくのではないかと警鐘を鳴らすような記事でした。

全体主義とは。Wikiさんによると、以下の通りでした。

“個人の自由や社会集団の自律性を認めず、個人の権利や利益を国家全体の利害と一致するように統制を行う思想または政治体制である”

以前、NHKのアーカイブで「異分子排除のメカニズム」というのを見ました。

ナチスドイツがユダヤ人を迫害する正当性を強めるに至ったのが“全体主義”という考え方であると。あの時代“国民国家”というものが成立し、その権威を安定させる手段として、同質性・求心性を高める必要があった。そのため、異分子排除のメカニズム「反ユダヤ主義」を育てて行ったということでした。

※興味のある方はこちらをご覧ください。

http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/69_arendt/index.html

言われてみれば、最近、政治家の政策への決め方があまりに唐突で異論を挟む余地が無いようなシーンは多くなってきているよね。
原発しかり、防衛費しかり。
政治の場での大きな力を持つ者への牽制という機能がちゃんと働いているのだろうか?
多くの人が感じていることではないかと思います。

ガーシーさんは、社会の矛盾に直面させられるような、個人的な生育歴もあってエネルギーを注いで自分の生き様を表現されて来たのだと思います。一度自殺未遂もしたようですので、必死に生きてこられたのでしょう。やったことは誉められませんが、彼を追い詰めてしまったのもまた世間。
ただ、全体主義のような目に見えない生物のような力を相手にしたときに、”一人の活きの良さ“だけでは痛ましいことを加速させてしまうことも事実なのかなと思います。
今回は国会に来ないということが除名の決め手になったようですが、なぜスポーツにはホーム&アウェイっていう考え方があるのに、お偉いさんが“でん”と構える国会に行って戦わなきゃならないのか。というのは私の彼を擁護したくなる点ではあります。
集まるって良いことばっかりじゃないよね。コロナ禍で、会社に出勤しなくなって、むしろ生産性が上がったとか、余計な気を遣わなくてよくなったとかそんな話も出てるのだから。
本筋は彼を、違法な行為を使わずに活躍させるために、どうするのが良かったの?ってことだったと思うんだけど・・・・・・。
今回の顛末で、ご本人はもちろん、各政党の立ち位置や、政治全体へのムード、有権者の政治に関わる考え方や姿勢、こういったものに少なからず影響があったのではないでしょうか。

そして、実は政治の世界だけでなくて、知らないだけで会社や自分が所属する身近なコミュニティでも起こっていると思うのです。
どのようにその事象を捉えるかという見方次第でもあることですが、それが起こっていたとしてまさか自分が全体主義へ加担している感覚は希薄だと思います。
しかし、異分子が目の前で見せしめのように排除されたことを共有した場は、より一層不健康に、そこを統制する見えない力を過大評価し、そこを支配する力に一番近い者にすり寄っていく、というのが歴史の繰り返す構造なのでしょう。
政治の世界では今まさに、与党ばっかりが目立って、野党って存在したのでしたっけ?何の役割なんでしたっけ?みたいになっていませんか。

折しも、今週日曜、月末の日曜には、統一地方選挙ですね。
こういうことがあったからと言って、ノーリアクションではますます利権を守りたい勢力の思うつぼじゃ!
これを機会に、いろんな人の候補者の話にちょっと耳を傾けてみませんか。
望ましい方向に変えるのは時間がかかるのです。
劇的な行動は時短ではあるけど、効果は続かないもの。
政治家はタレントじゃない。
まして地方の政治家は実際アポを取れば会えたりもする、身近な、私たちの意見を最も近くで聞いて政治の場で戦ってくれる人です。
私自身もあなた自身も、自らの力を、全体主義に加担する方向では無く、自分や家族や身近な友人のために本当に良いと思うことを選ぶ日々が続きますように。

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