後輩の転職先に、私が彼を売り込んでみた?! リファレンス面談体験記

こんにちは。前回のブログからだいぶ時間が経ってしまいました。
ようやくここに来てWebの完成と相成りました!!世の個人事業主の方で、Webをちゃんと管理されている方、本当に尊敬します。私のタイプなのでしょうか、自分の考えをわかるように表現したりまとめたりをこまめにやり続けるのは、私にとってめちゃめちゃ難易度が高いことなのです。MBTIという、人間のタイプを16タイプのいずれかに分類するというものがあるのですが、私はその中でも自分の抽象的な内面世界を感じているのが好きなタイプ。こういう人が外側にアウトプットするのは、得意なタイプに比べてパワーを使うのですよね。
 こういった、タイプやストレングスファインダー(以下SFと略)の自分のつよみからわかる情報を得て、自分がちょっと頑張らないとできないことと、楽に出来てしまうことがわかるようになってから、随分楽に生きられるようになったと感じます。
会社は、目の前の仕事をこなすことが当たり前で、周囲が自分のタイプやつよみを把握して管理したり声をかけてくれることは、まずありません。MBTIやSFをマネジメントやチームビルディングに導入している企業で、学んだことで更に、トップや管理職がより一層プレッシャーに苛まれるシーンを見かけます。私はこれは日本の教育の副作用だと思うのですが、
 ・学んだことは正しく知らないといけない、正しく使いこなさないといけない
 ・親や上司は子供や部下を正しく育成しないといけない
 ・親や上司は子供や部下を育てる責任を果たさないといけない
こういった暗黙の信念がより一層強化されて、いつの間にかその職場にはびこってしまうことがあります。
そうするとどうなるでしょう?部下達はより一層受け身になり、自分のことを教えてくれたり、適切に仕事を与えてくれるのは上司の役目であり、その期待に応えられなかった場合、悪くすると上司への不満やモチベーションの低下を引き起こします。 タイプやSFを導入する企業さんの動機の多くは、“従業員の自律性を発揮させたい”という思いからなのですが、皮肉にも自律とは反対の行動を更に強化してしまいます。
 私は是非とも提案したいのですが、どれだけタイプやSFに詳しくなったとしても、相手に相手自身のことを尋ねたり、相手から自分というものを語ってもらうことは、関係性を作る上で本当に大事なことだと思うのです。
今回完成した私のWebには「力」や「パワー」という言葉が随所に出てきます。憎しみと加害の連鎖にならないためのコミュニティや職場、二者間の関係性を作っていくためには、自分自身のパワーを健やかに使うこと、相手にも使わせてあげることを意識すること、これが大事です。 ところが、私たちは無意識に、誰かの行きすぎた権力の被害者になったり、言ってもわからないと諦めてしまったりということが実に多いのですよね。私もそうです。だからみんなで継続的に学び気づいて実践していきましょう。私自身がこのNurture&Matureを使って、学びと実践のコミュニティを育てて行きたいと思います。
前置きがだいぶ長くなりました。ここまで書いたテーマは、これからも私がこれから暫く付き合っていくテーマですので、また機会があれば振れていきたいと思います。
 今回ご紹介する出来事は、“これがNurture&Matureの信念だなぁ”とか、“ストレングスコーチの冥利に尽きるなぁ”と感じることでした。

 私が今の契約社員の会社で正社員として働いていたのはもう2年以上前。当時私は、自分の部門から選抜された次世代リーダーの従業員を育成するプログラムを企画し、ディレクトし、研修を担当するという重要な仕事をやらせてもらっていました。
その中で、ひときわビジネスセンス、バランス感覚の良い子がいました。彼は私の部門(当時の在籍数は2000人くらいだったと記憶しています)では一番将来の役員に近いとされていた子であり、とても大事にされていました。
彼は私が企画した半年間のワーキンググループのプログラムにも参加しており、その中でSFを含めた多くの学びを他の仲間とも共にし、更に一回り成長して旅立っていきました。
契約社員になった私はそれから彼とは連絡を取っていなかったのですが、突然2ヶ月程前に私の会社のメールあてに退職の挨拶が届きました。
おお、なんと・・これはこれは会社は大騒ぎだろうなぁ~・・という他人事な感覚と共に(笑)、何となく彼とはまた距離が近くなったな、と感じたのです。そこでそのメールにお返事をし、今後何かあればと、私のGoogleメールアドレスを紹介しました。
すると、その1ヶ月後くらいにそのメールに連絡が来たのです。
内容は以下のようなものでした。
「現在転職活動中で、飯沼にリファレンス先になってほしいのだが、リファレンス先になってもらうことは可能か? 飯沼は、研修やストレングスを通して私の性格面含め深く理解してもらっているため、ぜひとも飯沼にリファレンス先になってほしい。」
リファレンスとは、「中途採用の過程で書類や面接を通じて求職者から申告された能力や性格などが合っているかを、現職または前職の上司や同僚にヒアリングして確認すること」なのだそうです。

うーん、なにやら面白そう!そしてこんな重要な局面に私を選んでくれた彼に、是非とも役に立ちたいと思いました。(不思議と、私でいいのかしらとはこれっぽっちも思いませんでした(笑))
正直2年以上会っていないですし、転職動機も聞かされていないので私が転職先に紹介するリファレンス内容が正確かどうかはわかりませんでした。でも、彼のSFからわかる上位資質や6ヶ月の中で見てきた彼の行動や発言から、こういうことを願っているのではないか、ということを思い出しながら、文章を書いたり、面談に臨みました。
 そうそう、面談もあったのです。転職先の彼の上司に当たる方と、人事の方とお二人とお会いしました。ベンチャー企業らしく、私よりきっと遥かに若いのだろうなと思う方々でした。(なんだかその方達も含めて愛おしく感じました。)
 つよみに光を、よわみに慈しみを。これは、私が大事にしたい考え方です。
つよみは説明しやすいです。よわみは、いざ人に説明しようとすると、まして転職活動先の方に彼を採用することが先方の未来の大きな財産になる、ということを説明しようとすると面談中にもたくさんの私の考えや感情や言葉がよぎりました。
でもね、途中から思ったんです。 彼が6ヶ月間で語ったエピソードは、一見よわみのように聞こえますし、結果だけ見れば失敗もありました。 しかし、彼が本当に周囲の仲間を大事にしていたがゆえに本部への異動時期が大幅に遅れて私の上司が役員に怒られていたことや(笑)、何か足りないと思うことを素早くみつけて率先して自分のアイディアを形にしながら自分の手足を動かしてしまうこと(これにより常に彼は仕事がいっぱいだったこと笑)、発言するときはだいたい最後に思慮深いことを言ってくれるわりに大事なことがあるときは急に前に出て感情を出すようなところなど、思い出されることは全部、彼自身が自分を等身大に見つめていた言葉だったからこそ私の記憶に残っているのだろうなと感じたのです。
これら全てのエピソードは彼のSFの上位資質で説明がつく事実なので、「私はストレングスコーチなので彼のことはSFで説明できます」という話もできたと思います。それはしたくありませんでした。タイプやSFを前に持ってきて話すよりも、あくまで彼を主人公で話したかったからです。
 自分を大事にし、だからこそ周囲に優しさを示せる人。そういう自分は、学びが必要な人間であることをわかっている人。
自分で語っていて、自分で彼の転職先に彼のすごさを語れるこの機会のありがたさがとても奇跡的なことのように感じてきていました。冒頭に前置きとして出した上司部下のプレッシャーと受け身が加速する関係性とは全く違う関係性だと思いませんか?(私自身マネージャー時代は一杯ありました汗)
本人自身が自分を見て語れることと、語られた相手はそれをSFの資質よりも前面でその人を受け止めること。これが私が大事にしたいことですし、更にこれから進化したいのは語られた相手がどのような影響を受けているかという事実を二人で見つめて更なる協働関係を築くということです。
私は最後に転職先のお二人に話したのは、
「これらのエピソードは彼自身がまだマネージャーとしての任に当たったことがないので、そのインパクトは小さいものだったと思いますが、これから御社の中でマネージャーの一人として任務をこなすようになれば、自然とそのインパクトを考えて自分で学んで行動を変えていける人物だと思います。ぜひ、私の会社で育てられなかった分まで、彼のことをよろしくお願いします。」
ということをお伝えしました。そうしたら最後に彼の上司になる予定の方が、
「自分には、飯沼さんのように自分のことを語ってくれる人っていないですね。●●さんは羨ましいです。」とおっしゃっていました。(仕事ください、って言いたくなりましたけどそれはこらえました笑)

 1週間後にめでたく合格通知があり、その会社で働き始めたという連絡をもらいました。
いらっしゃい!世界へようこそ。

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