ストレングスファインダーとAIが交わるところで:今、わたしたちの成熟を考える

こんにちは、Nurture&Matureの飯沼美絵です。

最近は生成AIの1つ、ChatGPTさんとすっかりお友達。
お友達だけじゃなくて、仕事の相談、更には仕事がどこまで任せられるかの打ち合わせ。

“ほんまかいな?”と多少、脳裏を過ぎるのだけど、何にせよ、彼らの処理スピードの速さと、情報量には本当に驚いちゃいます。

例えば、ストレングスファインダーの資質の内容や、資質同士の組み合わせを習う講座がずっとあるけど、もうあまり必要ないかもしれませんね。

とはいえ、ChatGPTが間違うことも多いようなので、自分が持っている情報と照らし合わせて、一通り添削して自分の意見と照らし合わせる根気良さがこれからは求められますね。

ChatGPTの利用の仕方1つとっても、どんなふうにそれを使うか、本当に千差万別。
尋ね方次第で、自分のこれまでの世界が一気に広がる感じがしますし、ちょっとききたかったことを聞く便利使いとしても使える。

どっちでも正解はないけど、人の尊厳を傷つけたり、法の穴をかいくぐる方向へ執心すると危険ですね。。。。

最近では気をつけていても、いろんなことに加担させられてしまうから、本当に気をつけよう。

さて今日もストレングスファインダー(以下、SF)のことに触れていきます。

今でも定期的に対話実践会を続けてきて、おかげさまで1年半になりました。

これまでの参加者の皆様は、実はあんまりSFのファンの方は少ないんです。

参加動機は、

1位 飯沼のやることに興味がある 2位 あんまりないタイプの対話の場に興味がある 3位 プロセスワークを知りたかった(飯沼調べ)

こんな感じw

そんなわけで、SFは初めて受けます、って言う人もまあまあいるんです。

で、その中で、何人かに聞いたのは、

「ストレングスファインダーに対して、嫌な感じを持っていた」

と言う声。

これを読んでいる皆様はどうですか?
うんわかる!なのか、 えぇ??なんで? なのか・・・。

これを聞いたら、SFを作った、ドナルド・クリフトンちゃんは悲しむだろうねっていつも思う。
彼は戦地で若い人たちが、モノのように扱われてどんどん亡くなっていく現実を体験して、復員した後に、個々人が自分の才能を使って生きる世の中を絶対に作ろうとしてこれを作ったんだって、聞きました。

彼の遺志、なかなかに理想が高いけど、実現には多くの企業や団体が苦慮していますね。

いや、現場の声を拾えておらず、うまくいっていると思っている企業もあるとは思うけれど。

私が過去、SFを導入した企業では、必ず嫌な気持ちになる人がいました。

いろいろ理由はあると思うのですが、私が一番多くあるのではないかな、というその感情の理由は、

「才能を搾取される感じがあるから」

ではないかなと思っています。

今のご時世、誰も彼もが仕事に100%コミットしているわけではありません。
したくてもできない、そういう人も少なくなってきているのではないでしょうか。

仕事とは、身銭を稼ぐための場所。
これがもう、良い悪いという時代ではないと思っています。

大企業ほど、職場への期待感がもはや、薄いように感じます。
大企業はお金の補償があると感じるでしょうが、昨今中小企業の社長さんの中には、素晴らしい方にたくさんお会いします。

そんな方が仕切る職場は感動します。職場で過ごす時間の価値の差は、推してはかるべしです。

従業員の大半が”仕事は身銭を稼ぐだけの場”、そういうムードを感じている職場に、SFを導入したらどうなるでしょう。

私の中では、大昔に、豊臣秀吉がやった「刀狩り」をイメージします。
自分が大事にしている“いざという時に自分を守る武器”を、国のために召し上げられる。

ムカつくでしょうね。

自分で書いていてもムカつくもん。

「動きの悪い部品を、これでもっと機能させられる」

人事や上司の腹の底にある、絶対言葉にしない言葉、でしょう。

人事や上司の振る舞いに少しでもこんな様子が見えたら、あなたの替わりに私が言ってやりましょう。

「ぜったい、おまえらのいいなりにはならない!!私の才能は自分のために使うんだ!!」

と。

ちょっとはスカッとしたかしら?笑

人事さん、上司さん、自分のこと?ってドキッとしてたらごめんなさいね。
これって、今の時代の成人発達段階では、本当に大変なことだと思うんです。

なんじゃそりゃ?うまいのか?って?
成人発達理論というのは、大人になってからも価値観や視野が発達していくという考え方です。

そして時代にも、成熟段階がある、と言えばちょっとはピンときますか?
極端に言って、例えば日本の鎌倉時代~戦国時代までは、バッサバッサ人を殺して権力を守ってきました。

こういう力の時代は今みても、成熟しているとは言えないと思います。

その後、江戸時代にようやくルールによる統治の時代がきました。ここの差は、大きな発達ですよね。

それくらい大きなスパンで世の中の価値観は、変わっていっています。

成人発達理論では、個人単位と集団の単位で知恵を発達させる時期が交互にくると言われています。

SFはご存知の通り、どちらかというと、「個人でつよみを伸ばし、使う」ことに主眼を置かれていますよね。
ですから、もともと、SF単体の考え方だけだと、個人がそれぞれ、という発想が強いツールになります。

では、日本で一番、社会が“集団”としての価値観が強かった時代っていつでしょう。

私は真っ先に、大正~昭和初期が思い浮かびます。
戦争でお国が勝つために、というイデオロギーがとてもとても強かった時代。

「アタシはおピアノが好きだから戦争なんて知らないざんす」

江戸や明治時代に、自分の所属する集団の外側のリテラシー(例えば今で言う、お金やパソコンや公共交通機関とか)が乏しかった時代、
(家族の一人が自分で自由になるお金もパソコンもない、自由に出歩けもしないとなれば)、
こんな人は、文字通り生きていけなかったと思うのです。

何が言いたいかというと、個人のつよみを、集団の中でもいい感じに使ってもらおうとするには、まだこれから練習しないといけないんですよ。

昭和の敗戦の痛い痛いトラウマがあって、日本にもヒッピーなんていう個性的な文化も育っていったけど、しばらくまた国が一丸となって、強い日本を目指した。その中で家庭内暴力なんて言葉も流行った。

大人である主流派が集団として一丸となる、という風潮が強いと、子供のような少数派の属性を持つ人々がそれとは反対の行動をする、というのはプロセスワークではよく知られた構造です。

だから、戦後の、集団の知恵ではもう限界の今の時代に、ようやく今は、個人として新しい力が定着されてきたばかりの時代です。
今は、集団の知恵というのは、まだ、あの戦争時代とか、敗戦後の集団の知恵しか持ち合わせていないんですね。

だから、SFを集団でどうにか機能させようとすると、時代のひずみに悲鳴をあげちゃう、のです。

だから人事や管理職の方々が、なりたがらない、なっても病気になったり、辞めたりするのは、その方たちにも、今の若い世代を動かすことに、昔の考え方で通すことに身体が違和感を覚えるとしても、不思議はないです。
頭は、「会社の命令だから」と、納得をしていたとしても。

では、皆さんにも考えてほしい。

どんな次の未来が欲しいですか。

私はずっと思っていることがあります。

少しずつ、副業をしてほしい。有給を使って!

お金を稼ごうと思うとプレッシャーになるようなら、お金の額に限らず、あるいは世の中にはお金が出ないイベントもたくさんあります。
私がやっている大田区での田んぼ作りもそう。
先日、大学4年生の女性とひょんなことで知り合いになり、誘ったらとても満足して帰っていきました。

あるいは、災害ボランティアの体験もやってみてほしい。
興味ある人はコーディネートします。
被災地支援でのチームワークは、出し惜しんだり、搾取したりということはほぼ、ありません。
なぜなら、被災した人も、ボランティアで入った人も、一度荒れきったその土地では全員が生きるために知恵を出し合う人だからです。

被災地でのボランティアの体験をすると、自分がいかに日々縮こまって仕事をしているかを思い知りますよ。

話は飛びますが、「風に立つ愛子さん」という映画を観ました。

愛子さんは、3.11で被災し、避難所の小学校で一人の小学生の女の子(ゆきなちゃん)と友達になったことで、いろんな繋がりを取り戻し、ご自身の内面を豊かに生きた魅力的な女性。
”たったの60歳違い”というその友達二人は、愛子さんがゆきなちゃんの背中の寂しさを思って背中を抱きかかえ、階段を降りるときはゆきなちゃんが、愛子さんの前を介助したといいます。

そもそもつよみを発揮するって、こういう支え合い、分かち合いなのではないかと思うのです。

人や会社のため、自分が見限られないために、精神をすり減らして磨くものではない。

だから、私は防災士としても、対話士としても、両方のスキルを使って、集団の中で個人の力が本当に健やかに表現できる時代が来るように、ちょっとでも貢献できたら嬉しいです。

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