いつのまにか不幸せにならないために;IDGsを学ぼう

こんにちは。Nurture&Matureの飯沼美絵です。

なかなかに、体のケアが難しい季節ですね。

私の体も上半身は汗をかいているけど、下半身は冷たい、そんな違いを感じている今日この頃です。

昨晩、「マクナマラの誤謬(ごびゅう)」という番組を見ました。

数字にばかりこだわって、物事の全体像を見失うことを「マクナマラの誤謬(ごびゅう)」というのだそうです。

マクナマラというのは、アメリカのベトナム戦争をしていた時代の国防長官の名前からきているそう。

マクナマラは、「アメリカ兵一人につき、ベトナム兵を〇人倒せば、アメリカはいずれ戦争に勝つ」というセオリーを導き出し、

その指標を現場に守らせました。

ところが当初立てたこの指標を達成し続けて、1年たっても勝てるどころか戦況は悪くなるばかり。

そのうちにベトナム人は兵士だけでなく、民間人も戦い加わり、ついにはベトナムのアメリカ大使館を占拠することに成功しました。

そしてその映像が米国に流れると、これまでマクナマラを通じて良い戦況しか知らされていなかった国民たちは、一気に反戦感情を高め、

ついにはアメリカはベトナムから撤退せざるをえなくなった、ということでした。

みなさんはこの話からどんなことを感じるでしょうか?

 

私は長らく企業にマネージャーとして勤めてきて、数字に偏りすぎる上司も、逆に、主観的な事実(その場で見たことや聞いたことや感じたこと)のほうを大事にする上司も、両方みてきました。

どちらにも起こっていたのは、

数字を大事にする人は数字を大事にしない人を蔑み、

主観的事実を大事にする人は数字を大事にする人を数字至上主義のロボットだと軽んじました。

なんだか、相手方に勝つために逆の価値観を身に着けている、そんな感覚を感じていました。

本当は、どちらかだけではうまくいかないのだと、どこかで気づいているのじゃないかしら?

私の上司たちはみんな賢く、その立場なりの成果を挙げている方々でしたから、私にはまったく気づいていなかったとは思えないのです。

だけど、自分のスタイルを変えられないし、変えたとして相手方のやり方はわからないし、と、

変えようとすることのハードルのほうがたくさん立ち並んでいたのだと思うのです。

マクナマラの話でも出てきましたが、彼も途中から自分のセオリーが間違っていることがわかりながらも、自分の行動を変えられなかったのは、

その立場や地位が主な理由だったようです。

その人が持つ通常の気づきや賢さを、他者を手なづけるためだったり、所属する組織からの期待によって発揮できないのだとしたら。

 

地球のみんなで持続可能な社会を創ろうとする考え方、“SDGs”が言われてもうしばらく経ちましたね。

皆さんの周りは、何か変わりましたか?

より幸せで健やかな日々になっていますか?

今は良くても、この先日本はどうなっちゃうんだろう?こんな心配もありますよね。

どんな世界になったらいいでしょう。

お金の心配をしなくてすむこと?

子供や親が重い病気になって、家族が不幸にならないこと?

いつまでも友達や良い仕事に恵まれて、孤独とは無縁でいられること?

私も、ぜんぶそうだったらいいです。

だけどできることには限りがあるよね。

これってコントロールできなさそう。

だから働くしかない、嫌な仕事でも・・・

病気の時のために保険に入っておくしかない、できるのってそれくらい。

あきらめたように語る友達がたくさんいます。

 

これは本当に寂しいのです。

小学校のころ、ドッチボールをしていて人の後ろに隠れて何とか当たらないようにしているクラスメイトがいました。

いっつも思ってたんですけど、“その作戦て本当に当たらないの?”って。

だって前の人がよけたら自分があたるよねぇ。

というか、むしろ、そのクラスメイトは早くこのゲームから抜けたかったのかもしれない。

私はね、少しでも人間に与えられた能力や才能で、仲間と一緒によりよい選択をしたいと思うんだよ。

今更だけど、今日やっぱり、Nurture&Matureのエッセンスを自分の中に感じます。

みんなで大事なことを大事に守り育て、みんなで成熟していくこと。

そしていまやっぱり、自分だけのことを考えて行動してしまって、仲間同士が一緒にいられないような状況をもっと良くしていきたい。

分断や葛藤にもっと貢献したい。

そんな心配しなくても、本来人は繋がっているんだ、っていう人もいるけど、

そうなんだけど、私たちはより、「自分達の能力や才能で繋がれているんだ」という体験を持てば、もっと世界は、ポジティブなパワーで満たされるんじゃないかって思う。

有名になった人、

お金をたくさん稼ぐようになった人、

会社で偉くなった人、

私が進んだかもしれない道に進んだ友人はたくさんいる。

もし、自分が孤独を感じていたり、大事だと思う人が孤独を感じているなら、一緒によくなるやり方を学ぼう。

 

世界を良くしようとして世界を良く出来る人は、きっとすごい天才なのか、人徳者なのか。

私は間違いなく、そんなすごい人ではない。

それをやろうとしたら途中で自分にとって大きな、望まないことを招いてしまう気がする。

私は30人くらいの身の回りの人と幸せになる、くらいの理想を掲げるのでいいと思う。

 

最後に、ちょっとお知らせです。

SDGsの本質をより理解して、マクナマラのようにうっかり望まない未来に加担しないための学びのガイドラインが出ました。

それが“IDGs”というものです。Iは“Inner”、つまり人間の内面を指しています。

子供のころ“道徳”っていう授業があったと思うんですけど、いわば、もう少し大人のための道徳、というような発想でしょうか。

良いことばかりではない、自分の内面や他者の内面に目を背けず、一緒に生きていくにはどうするのが必要なのか。

まあ、こういった処方箋みたいなことがたくさん書かれています。

私自身も、このIDGsの活動に今後参加していく予定でいますので、またこちらでも発信しますね(^_-)-☆

ではまた~。

IDGs公式サイトはこちら:https://www.innerdevelopmentgoals.org/?fbclid=IwAR0I_6U8hpb5ZJ0XyGNOgg1nQyuu5IqG9Z0qMHK5quPBrpogxk-SLOHXxhc

IDGsの和訳資料はこちら:↓こちらから入って、下の方、「IDGs full framework in different languages」の日本(Japanese)を選んでダウンロードしてください。

https://www.innerdevelopmentgoals.org/resources

※6月には本も出版予定です。「IDGs 変容する組織」経済法令研究会より 6/9発売予定

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